Flight Note
フライト情報 & 搭乗記
- 窓から見たい景色
- 山肌に積み上がった土色の高層家屋と、コーヒーの段々畑
- おすすめの店
- アラビックレストラン&カフェ アブイサーム
- 次に食べたい料理
- 次は炭火のマンディか、蜂蜜のパン菓子ビント・アル・サンへ。
泡立つ土鍋という見た目のインパクトに身構えたが、口に運ぶとフェヌグリークの香りが肉の旨みに寄り添う。奇妙なのに、なぜか懐かしい。コーヒーを世界に贈った国の、静かな滋味だった。
Food Data
料理データ
今日の機内食候補
土鍋で泡立つ肉と野菜のシチュー。フェヌグリークの泡が主役。
米と肉をスパイスで炊く、祝いの席の炭火料理。
バターと蜂蜜を重ね塗りした多層のパン菓子。
一皿の物語
サルタの表の顔は、土鍋でぐつぐつ泡立つ豪快な肉と野菜のシチュー。けれど裏側には、フェヌグリークを何時間も水に浸して泡立てるという奇妙で根気のいる一手間があり、それこそがイエメン人の誇る「これぞ我が国の味」の正体だ。
なぜこの土地で生まれたか
イエメンの食卓は、アラビア海の交易とアラビア半島の山岳農耕が育てた。コーヒーが世界に旅立った港モカを持つこの国では、インドの香辛料が船で運ばれ、遊牧の羊肉と山の小麦が食卓を支える。皆で一つの土鍋を囲み手で食べる作法は、厳しい環境の中で結束を確かめ合う時間でもある。今も続く内戦の影の下でも、家庭の味は静かに受け継がれている。
生活の知恵
フェヌグリークという安い豆の粉を、水と時間だけでふわふわの泡に変える。少ない肉でも、じゃがいもと泡ソースを重ねれば大満足の一皿になる。炭火でじっくり炊いたマンディは、鶏の脂を米に吸わせて一滴も無駄にしない。乏しさを香りと手間で埋める知恵が生きている。
SkyMeal式レシピ
ラムまたは牛角切り…250g、玉ねぎ…1/2個、トマト…150g、じゃがいも…150g、にんにく…1片、クミン…小さじ1、ターメリック…小さじ1/2、塩…小さじ1、水…600ml、(あれば)フェヌグリーク粉…10g+水50ml+レモン汁少々
鍋で玉ねぎ→肉を炒め、トマト・スパイス・塩を加える。水とじゃがいもを入れ弱火で30分煮る。フェヌグリークを使う場合は粉を水に1時間浸してよく泡立て、レモン汁と塩少々で調える。器に煮込みを盛り、上に泡ソースをのせて熱々で供する。
本場はフェヌグリークの泡ヒルベと青唐辛子ソースが命。日本版はスパイス煮込みだけでも、クミンとターメリックでアラビアの山の味の入口までは届く。
SkyMealスコア
- うまさ
- 4/5
- 異国感
- 5/5
- コスパ
- 4/5
- ファーストクラス映え
- 3/5
- 日本で食べやすさ
- 2/5
泡ソースの奇抜さと滋味は唯一無二。中東料理店でマンディには出会えるが、サルタ専門は極めて稀。